私の日常を周り続ける音楽を
グルグルな写真とともに、
紹介いたします。

Sacre Francais - Dimitri From Paris 夏の終わりに海に行く

f:id:sattelle:20130822140624j:plainvia.Instagram/solchuLamasdiosa

お盆を過ぎても暑い。
しかし、海に行きそびれていた私には好都合。今更ながら、夏の海を満喫しよう。

Sacre Francais


楽曲はフランスのDJ、Dimitri from ParisのデビューアルバムのSacre Bleuに収録。アルバム発売の1997年当時、Nirvanaなどのグランジが台頭して、CDショップにはアメリカの荒削りなインディーズが溢れていた。しかし、それとは対極の可愛いくて、オシャレなフレンチポップもCafeミュージックとしてに流行っていて、街中に良く流れていた。
いわゆるヒューマンビートボックスとは違うヴォイスドラムのイントロ、ビブラフォンが奏でるキュートなメロディを貴方は何処かで聴いたことがあるかもしれない。適度に劣化した音質も味がある。デジタルのライン録音全盛の今聴いても新鮮だ。
Dimitri from Parisはフレンチエレクトロの先駆け的存在。見た目も相当な伊達男だ。いつもポスターのなかのDimitri from Parisは両脇にグラマーな女の子を抱えて笑っていた。
その頃の私はといえば、震災からの復興に一段落した関西でそれとは真逆の暮らしをしていた。
知り合いもない町にノープランで飛び込んで、目的も無く自堕落な生活を送っていた私は、周りの人々にとってどうでもいい、まるで道端の小石の様な存在だった。
一応好きな女の子がいて、その子に指輪をプレゼントしようと、ぶっ壊れた阪神競馬場で、ガテン系の仕事をしていたことがあった。その女の子には既に、付き合っているカレシがいたが、気付いてないフリをして黙々と働いた。ろくな思いはしないことは分かっていたけれど。その頃に、大阪のアメリカ村のタワーレコードで、Dimitri from Parisを購入した。なぜ手にとったかは、今では思い出すことができない。
行く当ても無い指輪に全財産を突っ込んで、手にいれたのは自己嫌悪。
ひとりぼっちの部屋に、Sacre Francaisのアホみたいに明るいサンバのリズムが流れていた。

数年の時を経た今、楽曲は本来の輝きで耳に届いている。

ふとした拍子に私には守るべき家庭が出来た。
この転がり込んだシアワセを失いたくない。海に向かうクルマのなかで、家族と共に聴くSacre francaisが終わって欲しくない。
この暑く長い夏のように。

iTunesライブラリにも、Dimitri from ParisのSacre Francaisはありますが、別のアレンジがなされていて、なんだかダサい。

Sacré français (Bart & Baker Remix)
収録: Electro Swing, Vol. 4 (Selected by Bart & Baker)
演奏: Dimitri from Paris


♫ Listenできます!


私のオススメはこちら